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弁護士 古川拓からのメッセージ

「いのち」の問題に取り組むこと(1)

弁護士登録して以来ほぼ常に,過労死や過労自殺の事件などをはじめ,人の「いのち」が失われてしまった事件に取り組んでいます。

先日経営幹部の書類送検があったJR福知山線事故ご遺族・負傷者の支援活動についても,その中の大きな一つです。

 

私は,亡くなられた人たちの「いのち」の問題について,弁護士のライフワークとして,積極的に取り組んでいきたいと考えています。

それは, この問題こそ,単なる「結果」を得るためだけではなく,そこまでの「過程」が大切だと実感しているからです。

 

突然の事故や事件で人が亡くなられたとき,茫然自失の後,遺されたご家族にとっての第一歩は,

「何が起こったのか」「なぜ,こんなことになってしまったのか」

というところから始まることが多いように思います。

渦の一番中心であった犠牲者が既に亡く,そもそも何が真実かすらよく分からない。

当時犠牲者の近くにいた人たち(加害者であることが多い)の言葉が重くなり,何を信じて良いのかわからない。

そういった状況の中で,犠牲者を弔い事後処理をしなければならないという,とても辛い「喪」の途に立たされます。

その中で,大切なご家族を失うに至った経緯や事実を知りたい,明らかにしていきたいとお考えになった場合でも,何をどのようにして良いのかわからないまま,苦しい思いを続けている方も多いと思います。

 

ある介護事故に取り組んだ際,長年連れ添ったご主人を亡くされた奥様から,

 

「この身が灰になるまでがんばって,何でこうなったのかつきとめたい。

でも,私自身は何をしたらよいかわからないので,(弁護士に)お願いするしかできない」

 

という言葉をいただいたことがあります。

「この身が灰に…」という言葉は,忘れることができません。

 

こういったご家族の方の「思い」を受けて心を動かされ,手段を駆使して思いを実現することこそが,弁護士の使命であり,やりがいだと思います。

 

事件を取り組む中で実感していることは,(2)で触れたいと思います。

(2008/09/11)

京都の弁護士 古川拓のひとりごと

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